福島県郡山市大槻町 眼科 君塚医院ホームページ:目のいろいろやQ&A、医院案内、院長のコラムなど、皆様のお役に立ちたいと思っております。 |
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糖尿病網膜症糖尿病で血糖コントロールが悪い状態が続くと、眼底には次のような変化が生じます。網膜症がない(NDR)→単純糖尿病網膜症(SDR)→前増殖糖尿病網膜症(PPDR)→増殖糖尿病網膜症(PDR)と進展し、糖尿病黄斑症も発症することがあります。 2011年10号 「民報 ホームドクター」掲載 異物が目に入ったら目に異物が入っても多くの場合、涙に流されて出てきますが、いつまでも痛みや異物感が取れないことがあります。 2011年6号 「民報 ホームドクター」掲載 点眼薬の使い方まず、手を石けんでよく洗い、点眼瓶のキャップを開けたら、先端が他のものに触れないように気をつけます。顔を上に向け片方の手で下まぶたを引き、点眼瓶の先がまつげや、まぶたにふれないようにして、下まぶたに点眼薬を落とし、軽く目を閉じて目頭を1〜5分程度軽く押さえます。 2010年11号 「民報 ホームドクター」掲載 OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)検査眼科の診療で一般的に行われる眼底検査では網膜表面の状態は把握できても、その奥の状態まで正確に知る事は困難です。 2010年7号 「民報 タイム」掲載 眼底検査について瞳孔(黒目)から眼球の奥を観察し、網膜や視神経、網膜の血管等の状態を調べる検査です。 2010年5号「こおりやまゆう」掲載 ドライアイとアレルギー性結膜炎今年もスギの花粉がたくさん飛散する、花粉症を持つ人にとって悩ましい季節になりました。 目の表面が乾燥しやすいドライアイの方は目の表面の洗浄能力が低下しています。このため、目の表面に付いた花粉やダストを洗い流す力が低下し、目の表面でアレルギー反応が生じやすい状態になっています。 また、アレルギー性結膜炎が発症すると、炎症により、目の表面や眼瞼の裏側が荒れてしまい、ドライアイの症状も強くなってしまう悪循環が生じてしまいます。 ドライアイ・アレルギー性結膜炎の点眼薬を忘れずに使うこと、目を乾燥させないようにすることや、アレルギーを引き起こす花粉やダストが目に入らないようにドライアイ/花粉症用の眼鏡を掛けることで症状を軽減できます。 2010年3号「民報 タイム」掲載 加齢黄斑変性症の新しい治療加齢黄斑変性は、網膜の中心の黄斑部が加齢により変化し、その奥にある脈絡膜から異常な血管が発生するため、視力が低下する疾患です。(網膜は人間の目をカメラに例えた場合フィルムに相当する場所です。) 病気の原因となる異常血管は正常な血管とは違って脆いため、出血や、むくみを引き起こします。その結果、黄斑部の働きが悪くなり、見たいところが見えない、輪郭がはっきりしない、歪んで見えるといった症状が生じます。 病気の状態や時期によって治療法は異なりますが、病気の原因である、脈絡膜からの異常血管の発生や成長を抑える薬剤を眼球内に注射する治療が可能となり、これまで主流だったレーザーによる治療と同等かそれ以上の効果を得られるようになりました。 病気を早い段階で発見し治療する事が大切ですので、先に述べたような症状がある方は、詳しく検査を受ける事を勧めます。 2009年11号「民報 タイム」掲載 紫外線の角膜障害紫外線は角膜表面に強い障害を起こす事があります。良く晴れたスキー場、日差しの強い海水浴場等でサングラスを掛けずに一日を過ごした場合などに生じます。電気性眼炎とも言い、溶接をする時にプロテクターを使用せずに作業した場合にも起きます。 症状は強い痛み、流涙、充血等で、目を開いているのも辛くなる程の症状が出る事も少なくありません。紫外線に当たった直後ではなく、時間が経ってから症状が出る事が特徴です。 検査用の顕微鏡で角膜を診察すると、その表面全体に細かな傷ができているのが観察されます。治療には眼軟膏・点眼薬を使い徐々に傷が治るのを待ち、痛みには対症的に鎮痛剤を使います。 2009年6号「民報 タイム」掲載 光視症まぶたを閉じていたり、光の無い暗い場所にいるにもかかわらず、光ったものが見える症状を光視症と言います。 眼球は体積のほぼ3/4がゼリー状の硝子体で満たされています。網膜(眼球の内側に張り付いている光を感じる神経)と硝子体は所々強固にくっついています。硝子体と網膜のくっついている場所で網膜を引っ張る力が強くなることがあり、このときに光視症が生じると言われています。 また、年齢とともに硝子体には変化が起き、硝子体が小さくなります。このような変化が起きて網膜を引っ張る力が強くなると、網膜に裂け目が生じて網膜剥離という病気を引き起こすこともあります。光視症が繰り返し出現するようでしたら、眼科の受診をお勧めします。 2008年11月号「民報 タイム」掲載 プールでのゴーグル使用学校や公共施設のプールの水には感染症の対策として、塩素が高濃度に含まれています。 この高濃度の塩素が角膜(黒目・茶目)の表面や、結膜(白目の表面・瞼の裏の粘膜)に炎症を起こしたり、傷をつけることがあるのでプールで泳ぐときはゴーグルを着ける方が安全です。 ゴーグルを着けていても目に水が入ってしまいますので、プールから上がったら洗眼することが必要です。ただし、水道水にも塩素が含まれているため、できれば人工涙液(防腐剤が含まれていないものが望ましい)を点眼するのが良いでしょう。(人工涙液は薬局で購入でき、ドライアイの方は眼科で処方を受けることができます) また、ウィルス性の結膜炎と診断されたら、他の人にうつしてしまう危険性が非常に高いので自宅で安静にして治療してください。もちろんプールに入ってはいけません。 2008年7月号「民報 タイム」掲載 網膜小動脈硬化症「動脈硬化症」という言葉を聞かれた事があると思います。身体を巡っている動脈の壁が厚くなり、血管の弾力が低下した状態です。 眼底は身体の中で唯一、血管を直接観察できる場所です。眼底検査で網膜の血管を観察する事で動脈硬化の状態を調べる事ができ、動脈に硬化性の変化が現れていることを網膜小(細)動脈硬化症と言います。 動脈硬化は加齢とともに起こりますが、高血圧症、糖尿病等の疾患、肥満、運動不足等の生活習慣も進行のリスクと考えられています。また、動脈硬化が高度になると血管がつまりやすくなるので、脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクも高くなります。 網膜小動脈硬化症があっても症状は出ませんが、検診や眼科で診断されたら内科を受診し、原因となる疾患の治療を受けるとともに生活習慣を改善して、進行させないように注意が必要です。 2008年1月号「民報 タイム」掲載 加齢黄斑変性症人の目をカメラに例えると、フィルムに相当するのが網膜です。人が物を見る網膜の中心部、ピントの合う部分を黄斑部と言います。 以前は、この疾患に対する治療は止血剤を内服する事や、周囲の正常な部分まで影響を及ぼしてしまうレーザー治療が主体で視力予後は良くありませんでした。最近は、検査方法の発達、新しいタイプのレーザー治療が開発され、何とか視力を保持できる方も増えてきています。 早期発見、早期治療が大切ですので、気になる症状のある方は、眼科専門医の受診をお勧めします。2007年10月号「民報 タイム」掲載 瞼裂斑鏡で自分の眼を注意深く観察すると、茶色目のすぐ横に、白色〜ちょっと黄色みがかった盛り上がりがあることに気付く方がいらっしゃると思います。 目じりにも出来る事がありますが、目頭に出来る事が多く、結膜(白目の表面を覆っている粘膜)の、紫外線・乾燥などによる刺激、加齢に伴う変化が原因と考えられています。 瞼裂斑は周囲より盛り上がっているため、外からの影響を受けやすく、涙液の不足やコンタクトレンズによる物理的な刺激でも炎症を起こすことがあります。炎症で充血が起きたり、ゴロゴロする時は炎症を押さえる点眼薬を使用しますが、瞼裂斑自体は病気ではありませんので症状が無い場合は放置しておいても心配はありません。 2007年1月号「民報 タイム」掲載 翼状片多くの場合、鼻側の結膜(白目)とその下の組織が角膜(茶色目〜黒目)に侵入してくる病気です。ちょうど鳥の翼のような形に見えることから、「翼状片」といいます。 翼状片は屋外にいる時間の多い人によく見られることから、紫外線、乾燥・ほこりなどによる慢性的な目への刺激が原因ではないかと考えられています。 翼状片の充血が強く、炎症を起こしている時は炎症を押さえる点眼薬を使用しますが、角膜への侵入が大きくなければ放置しておいて構いません。視力の低下、眼球運動に障害が出るようになった時、外見上どうしても気になるような場合には切除します。ただし、手術をしても再発することがあります。また、手術後しばらくの間はゴロゴロして一時的に充血が強くなります。 2006年9月号「民報 タイム」掲載 調節緊張(痙攣)・偽近視お子さんが学校の検診で視力低下を指摘され、眼科を受診した結果、「調節緊張」「偽近視」等の診断を受けた方がいらっしゃるかと思います。 2006年5月「民報 タイム」掲載 アレルギー性結膜炎スギ花粉の飛散予報を目にするようになってきました。目に生じる花粉症(アレルギー性結膜炎)の症状は眼の充血、めやに、かゆみ等が主だったものです。 2006年2月「民報 タイム」掲載 花粉症目に生じる花粉症(アレルギー性結膜炎)の症状は眼の充血、めやに、かゆみ等が主だったものです。 2006年2月「HEART こおりやま」掲載 流行性角結膜炎アデノウィルスの感染による結膜炎で、人にうつりやすいため「はやり目」と呼ばれています。主な症状は目の充血、めやに、なみだ、異物感です。めやには大量で、まぶたが開かないほどのこともあり、耳前リンパ節の腫れや痛みを伴うこともあります。炎症が強い場合には角膜に傷が付くこともあり痛みが非常に強くなります。症状は発病から1週間程度が最もひどく、その後だんだんと改善して2〜3週間で治ります。 2005年6月「民報 タイム」掲載 結膜下出血突然、「しろめ」がべったりと赤くなるものです。 2005年2月「民報 タイム」掲載 変視症 (物が歪んで見えたら)
私たちは眼底の黄斑部と言う網膜の中心部にピントを合わせて物を見ています。黄斑部には光や色を感じ取る神経細胞が沢山あり、網膜の中で一番大切な場所です。ここに出血、むくみが生じた時に物が歪んだり暗くなったり色が違って見えるといった症状がでます。 2004年10月「民報 タイム」掲載 糖尿病と眼の検診
血糖の高い状態が続くと全身の小さな血管が障害され多くの合併症が引き起こされます。糖尿病網膜症、糖尿病神経症、糖尿病腎症が3大合併症と言われています。 2004年9月「HEARTこおりやま 9月号」掲載 眼底出血眼球の一番奥に存在する網膜(カメラに例えるとフィルムに相当します)に出血が起きると、場所によっては視力が低下したり、視野の一部分が見づらくなるという症状が出ます。網膜は人間の身体で血管を直接観察できる唯一の場所で、網膜には全身の病気の影響が現れます。網膜の血管自体に原因があって出血を起こす場合もありますが、多くの場合は高血圧、動脈硬化、糖尿病など全身の病気が原因のものです。網膜の血管を直接観察することで全身の血管の状態を推測できますので、高血圧、糖尿病がある方はもちろん、症状が無くても一度は眼底検査を受けられることをおすすめします。眼底検査は、点眼薬で瞳孔を大きくし瞳孔から光を入れて網膜を隅々まで詳しく調べます。しばらくは眩しさが残りますので時間に余裕を持って眼科を受診して下さい。 2004年4月「郡山ザ・ウィークリー」掲載 近視・遠視物を見るには目に入ってきた光が角膜、水晶体で屈折され網膜に像を結びます。像が結ばれる位置がちょうど網膜上にあれば正視といい、手前であれば近視、後方であれば遠視と言います。近視では近くは見えるけれど遠くがよく見えない、遠視では遠くも近くもよく見えない状態になります。近視であれば黒板がよく見えない、目を細めて物を見ると言った症状が現れ、遠視ではいつも調節力(水晶体を厚くして焦点を合わせること)を使って物を見ているため目が疲れやすくなり、頭痛を訴えたりすることもあります。また、子供の時に強い遠視がある場合は物を見る能力の成長が妨げられ、大きくなってからも十分な視力が得られない場合があります。検診で視力異常を指摘された場合は眼科を受診して、眼鏡が必要な状態か、近視・遠視以外の病気による視力低下かどうか診断を受けるようにして下さい。 2004年5月「民報 タイム」掲載 緑内障眼球は視神経という太い神経で脳とつながっています。この神経が眼の中の網膜に映った情報を脳に伝え、見たことを認識します。緑内障は視神経の眼球からの出口部分が眼圧(眼の硬さ)の上昇等で傷付き、視野(見ることのできる範囲)が狭くなったり、見えない点が出現する病気です。治療しないまま放置すると失明することまであります。 最近の調査で40歳以上の5.8%(17人に1人)が緑内障患者であることが判りました。緑内障は眼圧が高くなり発症すると考えられていましたが、眼圧が正常範囲内(10〜21mmHg)に収まっていても緑内障の症状を呈する正常眼圧緑内障の頻度が高いことも判りました。 緑内障治療は点眼薬等で病気の進行を食い止めることであり、できるだけ早く治療を始めることが重要です。眼圧を下げるだけでなく神経を保護する働きのある点眼薬が開発されてきており、点眼薬で進行を抑えられる割合が増えてきています。点眼薬で進行を食い止められない場合はレーザー治療や手術を行うことになります。 緑内障には急激に発病するタイプと徐々に進行するタイプがあります。特に、ゆっくりと進行するものは初期に自覚症状を伴わないので発見が遅れがちです。神経は一度障害されると元には戻せない組織なので、早期発見、早期治療が非常に大切と言えます。日本では現在治療中の3〜4倍近くの患者さんが未発見、未治療とも言われています。緑内障は眼圧検査、眼底検査、視野検査などで診断することができますので40歳を過ぎたら年に一回は眼科で検診を受けるようにしましょう。 「街こおりやま」掲載 ドライアイ眼が疲れる、重い、すっきりしない、といった症状をお持ちの方はドライアイかもしれません。ドライアイは名前から「眼が乾燥する」といった症状が連想されがちですがこれらの症状以外に、かすむ、眩しい、熱感がある、といった症状が出ることもあります。 ドライアイは涙の分泌量が減っている場合や、眼表面での涙の蒸発量が多いことによって生じます。治療は人工涙液の点眼が主体となりますが、涙点プラグによる治療もあります。後者は僅かに出ている涙液を貯留させることにより眼表面の状態を改善させるものです。 冬場は空気が乾燥しています。加湿器の使用、風が顔に当たり眼が乾燥しないようにする。読書の時やパソコンを使用している時に意識してまばたきをする。また、暖かいタオルを眼瞼の上に載せるといったことでも症状が改善することがあります。 もちろん、ドライアイ以外の場合もありますから、症状があれば眼科を受診して下さい。 2004年1月「福島民報新聞」掲載 飛蚊症小さな点や、淡い影のようなものが眼を動かすたびに、目の前にふわふわと動いて見える症状を飛蚊症といいます。特に、読書をしている時や、白っぽい壁、空などを見ている時などにはっきりと見えます。 瞳の奥には、ほぼ透明なゼリー状の硝子体という組織があります。飛蚊症はこの硝子体の老化現象によって起こるものがほとんどです。これは後部硝子体剥離と言って硝子体の一部が溶けて収縮することをきっかけに濁りが出てくるものです。濁りの影が網膜に映るために飛蚊症の症状が出ます。この場合には生理的飛蚊症と言って治療の必要はありません。 しかし、飛蚊症の中には網膜裂孔、網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎など治療が必要な疾患が原因となる場合もあります。症状が出た時はもちろんですが、飛蚊症の悪化がある時にも早めに眼科で診察を受けるようにしましょう。 2003年9月「福島民報新聞」掲載 |
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